2025年10月31日

2025年おせち返礼品、早期予約が過去最高ペース 高級志向が鮮明に

2025年おせち返礼品、早期予約が過去最高ペース 高級志向が鮮明に

2025年のお正月向けおせち料理の返礼品予約が、過去最高のペースで推移していることが、主要ふるさと納税ポータルサイトの集計で明らかになった。10月末時点での予約件数は前年同期比で約35%増加しており、特に5万円以上の高級おせちが人気を集めている。

楽天ふるさと納税によると、今年は「三段重で5万円以上」の高級おせちの予約が全体の42%を占め、前年の28%から大幅に増加した。背景には、物価高騰で市販のおせちが値上がりする中、ふるさと納税を活用することで実質負担2,000円で高品質なおせちを入手できる点が評価されているという。

人気の返礼品は、北海道の海鮮おせちや京都の老舗料亭が監修する和風おせち、福岡の洋風オードブルなど。特に北海道根室市の「海鮮三段重(寄付額6万円)」は、ズワイガニやいくら、ウニなど豪華食材を使用し、9月の受付開始から1カ月で予定数の8割が埋まる人気ぶりだ。

ふるなびの担当者は「昨年までは『おせちは12月に入ってから考える』という方が多かったが、今年は品切れを警戒して早めに予約する傾向が強い」と分析する。実際、人気商品は11月中旬には完売する見込みだという。

一方で、単身世帯向けの一段重(寄付額1万5,000円〜2万円)も好調だ。「一人暮らしでも正月気分を味わいたい」というニーズを捉え、コンパクトながら本格的な内容のおせちが支持されている。

各自治体は、11月中旬までの早期予約を呼びかけており、年末の駆け込み需要に備えて生産体制を強化している。おせち返礼品市場は、ふるさと納税の中でも特に季節性が高く、自治体にとって重要な収入源となっている。

情報提供元: 産経新聞
著者: 経済部
元記事: 産経新聞

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